【実技対策】「何かアドバイスしなきゃ」という焦りが不合格を招く理由を徹底解説

「キャリアコンサルタントなんだから、有益な助言をして相談者の悩みを解決してあげなきゃ!」

養成講座を終え、実技試験を控えた受験生の皆さんが最も陥りやすい、そして最も不合格に近い「正義感の罠」がこれです。

15分という短い試験時間、焦る気持ちは本当によくわかります。

しかし、その焦りから出る一言が、実は合格を遠ざけているとしたら……?

 

今回は、なぜアドバイスが「劇薬」となり不合格を招くのか、具体的な事例を交えながら徹底解説します。

この記事を読めば、あなたが今日から「答えを出さない勇気」を持てるようになるはずです。

 

なぜ「アドバイス」したくなるのか?その心理的背景

試験本番、相談者が「今の仕事に向いていない気がして……」とボソッといったとき、あなたの脳内では猛烈なスピードで解決策が検索され始めます。

 

「適性検査を勧めようか…」

「転職サイトの話をしようか…」

「自己分析を提案しようか…」

 

なぜ私たちは、これほどまでに「答え」を急ぐのでしょうか。

そこには2つの心理的トラップが隠れています。

それぞれ解説していきます。

① 「コンサルタント」という名前に囚われている

私たちの意識の中に、「コンサルタント=専門的な助言をする人」というイメージが強すぎるあまり、「何も提案できない自分は無能である」という恐怖を感じてしまうのです。

しかし、養成講座で散々言われたのではないでしょうか。

キャリコンの本質は「解決」ではなく「自律の支援」だと。

 

そこには専門的な助言が必要ではないことを忘れないようにしましょう。

 

② 15分という制限時間への恐怖

「時間内に結論を出して、具体的方策まで示さなきゃ合格できない」という思い込みが、相談者の心のペースを無視した「早期の解決」へとあなたを走らせます。

しかし、キャリアコンサルタント試験において、試験官が見ているのは「解決したか」ではなく、「解決に至るまでのプロセス(関係構築や問題把握)が適切か」という点です。

 

逆に言えば、どんなに良いアドバイスをし、解決に導くことができたとしても、それが強引な手法であったとすれば、それは高評価にはつながりません。

キャリコン試験において重要なポイントが“解決”ではないことを忘れないでください。

 

 

 早期のアドバイスが不合格を招く3つの致命的な理由

ここで勘違いしてはいけないのは、キャリアコンサルタントはアドバイス自体NGというわけではないことです。

慶史
倫理綱領の前文にも、「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に王子、助言及び指導を行い…」と記載があります。

では、なぜ早期のアドバイスが不合格につながるのか。

大きな理由は全部で3つあります。

それぞれ解説していきます。

理由①:ラポール(信頼関係)が崩壊する

たとえば、体調が悪くて、病院に行った時に、まだ何も話していないのに、カルテだけ見て「風邪だね、薬出すから飲んでおいて」と言われて終わったらどう思うでしょうか。

先生とは言え、ちょっと反抗心が出てくるのではないでしょうか。

キャリコンにおいても全く同じです。

信頼関係のない人から、唐突にアドバイスされれば、相談者は「この人は私の表面的な言葉だけを捉えて、本当の苦しみを見てくれていない」と感じ、一瞬で心を閉ざします。

理由②:主訴(真の問題)を見失う

相談者が口にする「残業が多い」「上司が嫌だ」という言葉は、実は氷山の一角にすぎません。

その下には「自分への自信のなさ」や「キャリアへの漠然とした不安」という本質的な問題(主訴)が隠されているケースが非常に多いのです。

にもかかわらず、そのセリフだけを鵜呑みにして、解決策などをアドバイスをしてしまうと、ピント外れの解決策を提示することになります。

結果、「このキャリコンは私のことは何もわかってくれない」と思われ、相談がスムーズに進む可能性が一気に下がるでしょう。

理由③:相談者の「主体性」を奪ってしまう

食べ物に困っている人々に、食べ物を与えることはその場では解決になるかもしれませんが、結局また困ります。

そうならないようにするためには、食料の作り方を教えた方が良いでしょう。

キャリアコンサルタントも同じです。

 

こちらが答えを教えてしまうことは簡単かもしれませんが、相談者は依存状態に陥るかもしれません。

となると、結果として自力で解決することができず、結局また悩み始める。

これでは相談の意味がありません。

私たちは、相談者が「自分の人生の舵を自分で切れるようにする」支援が求められています。

主体性を奪うアドバイスは避けるべきでしょう。

 

具体例で見る「アドバイスの罠」:NG vs OK

では、アドバイスがなぜ良くないのか、具体例を使って確認していきましょう。

下記のケースを想定して、2つのやりとりを比較してみてください。

 

【ケース設定】
相談者:35歳、IT企業勤務。キャリアに迷いがある様子。
「最近、仕事が忙しくて残業が続いていて……。もう、今の会社で頑張れる自信がなくなってしまったんです」

判定 ロールプレイのやり取り
NG CC:「それは大変ですね。最近は残業規制も厳しいですし、もしお辛いなら転職エージェントに登録して、外の世界を見てみるのはどうですか?」
相談者:「……はぁ、そうですね。検討してみます(心の声:そういうことが聞きたいんじゃないんだよな)」
OK CC:「残業が続いて、心身ともに限界を感じておられるのですね……。特に、どんな時に『自信がなくなってしまった』と感じられるのでしょうか?」
相談者:「……仕事が遅いわけじゃないんです。でも、どれだけ頑張っても評価されない気がして。父が昔、働き詰めで倒れた姿を思い出してしまうんです」

いきなりアドバイスをしてしまったNGパターンでは、すぐにラポールが崩壊しています。

このあと面倒が続いたとしても、聞く耳持たずで面談が終了する可能性が高いでしょう。

 

一方、OKパターンでは、アドバイスするのではなく、「自信がない」という心情を伝え返し、どうしてそう思うのか深掘りをしているのがわかります。

結果、その理由が「父親の経験」という、本質的な自己探索が始まりました。

これこそが「合格ライン」の関わりです。

 

アドバイスをしたくなった時の「魔法の言い換え」

「答え」を教えるのではなく、「答えを導き出すための問い」を投げる。

これが、試験官が求めるプロの姿です。

とはいえ、アドバイスしたくなる瞬間が出てくるのも事実でしょう。

そんな時は、以下のフレーズに変換してみてください。

 

  • 「こうすればいいのに」と思った時:
    → 「今、ご自身の中で、何か試してみたいアイデアなどはありますか?」
  • 「これが原因だ」と決めつけそうになった時:
    → 「その状況について、ご自身ではどのように分析されていますか?」
  • 「私の知人はこうして成功した」と語りたくなった時:
    → 「あなたにとって『納得のいく解決』とは、どのような状態を指しますか?」

 

とにかく、「あなたの考えや思いを聞かせて」という思いを忘れないことが重要です。

その思いを忘れなければ、本当に必要な情報であれば、相手から話をしてくれる瞬間があります。

その瞬間が来るまでは、聞き役に徹する。

 

これが合格への第一歩と言っても過言ではないでしょう。

 

 

まとめ:あなたは「導く人」ではなく「隣を歩く人」

キャリコン試験は、あなたの知識の量を試す場ではなく、相談者をどれだけ信じ、待てるかという専門家としての姿勢を試す場です。

「アドバイスをしなきゃ」という焦りは、相談者への不信感の裏返しでもあります。

「この人は、私が教えなくても自分の力で答えを見つけられるはずだ」という強い信頼感を持ってください。

そのとき、合格への扉が開きます。

【初回限定】自分の「アドバイス癖」を卒業したいあなたへ

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。「理屈はわかった。でも、やっぱりいざとなると焦って解決策を言ってしまう……」というのが本音ではないでしょうか。

自分では寄り添っているつもりでも、知らず知らずのうちに誘導していたり、自分の価値観でジャッジしてしまったりすることは、自分一人ではなかなか修正できません。

 

  • 録音データ(または再現)から、あなたのアドバイス癖をズバリ指摘
  • 解決を急がず、内省を深めるための「具体的キーワード」を伝授
  • あなたの強みを活かした、無理のない合格までの練習プランを提案

 

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明日から実践できる「小さな一歩」

誰かから相談を受けたとき、あえて「解決策を1つも言わずに、相手の気持ちを3回伝え返す」練習をしてみてください。その我慢が、プロへの第一歩になります。

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