「新しい資料が次々と出てきて、どれを信じればいいのか分からない……」
なぜ「教材を絞る」ことが合格への最短ルートなのか?
そもそも、なぜ教材を絞る必要があるのでしょうか。
そこには「不安だから増やす」という直感に反する、脳の仕組みに基づいた明確な理由が3つあります。
それぞれ解説していきます。
① リソース(集中力)の分散を防ぐ「エネルギー集中」の法則
私たちの脳が一度に扱える情報量には限界があります。
自身のエネルギーを100とした際に、5冊の本にエネルギーを20ずつ分散させると、すべてが「うろ覚え」になり、本番のひっかけ問題に対応できません。
1冊の厳選されたテキストに100のエネルギーを注げば、「あの本の右下の注釈にこう書いてあった」というレベルまで、知識が血肉化(長期記憶化)されます。
結果として応用力がつき、テストに強い脳を作り上げることができます。
② 「反復」が脳を本気にさせる記憶のメカニズム
脳は「短期間に何度も入ってくる情報」を重要だと判断し、長期記憶に保存します。
「3冊を1回ずつ」読むのは、脳にとっては毎回「初対面」の刺激に過ぎません。
しかし「1冊を3回」繰り返せば、脳は「これは生きるために必要な情報だ」と判断し、2回目、3回目と回を追うごとに情報の繋がりが見えるようになります。
③ 「教材迷子」というメンタルコストを削減する
人間は日々さまざまな選択に迫られます。
しかし、この選択はストレスとなります。
結果として、「今日はどの本をやろうか」と悩む時間は、脳のエネルギー(ウィルパワー)を著しく消耗させます。
教材を絞り込むことで、机に座った瞬間に「これをやる」という決断ができ、スムーズに学習モードに入ることができます。
この「迷いのなさ」こそが、受験勉強を持続的におこなうために重要です。
つまり、絞り込むことが、受験勉強の勝敗を分けるといっても過言ではないのです。
【公式神器】敵を知り、国の視点を知るための一次資料
教材を絞り込むことの重要性をご理解いただいたところで、いよいよ具体的に使用すべき教材を一緒に確認していきましょう。
世の中には、わかりやすくまとまった参考書類がたくさん存在します。
それはキャリアコンサルタントであっても例外ではないでしょう。
しかし、まず、合格への第一歩は、試験の「出題元」を味方につけることです。
これらは「公式ガイドブック」であり、情報の正確性において右に出るものはありません。
ここでは、具体的な「公式ガイドブック」をそれぞれ解説していきます。
① 登録試験機関の「過去問」:合格への羅針盤
キャリコン試験は、以下の2団体が実施しています。
学科試験については、いずれの団体であっても同じ問題が出題されますが、筆記や面接については、問題が異なります。
自分が受験する団体のサイトを必ずチェックし、過去問を手元に用意しましょう。
過去問は実力試しのために残しておくものではなく、「傾向を知るための教科書」として最初から使い倒しましょう。
学科については、直近3回分を完璧にし、「なぜこの選択肢が間違いなのか」を一行ずつ説明できるまで解き明かすのが合格者のスタンダードです。
論述についても、精読や回答作成を実際におこない、感覚を掴むことが大切です。
② 厚生労働省のHP:得点源の宝庫
過去問題の弱点として、データがその当時のものであ李、古くなっていることが考えられます。
そこで重要になるのが厚生労働省のHPです。
特に、以下の2つはブックマーク必須です。
これらはPDFで数百ページありますが、すべてを読む必要はありません。
「要約版」や「骨子」に目を通し、国の施策の「方向性」を掴むだけで、初見の統計問題に対する正答率が劇的に変わります。
【デジタル神器】難解な公式を「翻訳」して味方につける
公式資料を読み取ることは非常に重要ですが、どうしても固い文章が並んでしまっているため、理解を深めるのは難しいところもあります。
そこで活用したいのが、難しさを、分かりやすく「翻訳」してくれるのがデジタルの力です。
最新情報を効率よく吸収するために活用しましょう。
今回は、数あるサイトの中でも、多くの受験生が活用しているものを2つ紹介します。
① みん合(みんなで合格を目指すキャリアコンサルタント試験)
みん合公式サイトでは、過去3年分の解説をなんと無料で確認することができます。
その他にも、合格ルートマップ(学習方法)や学習動画があり、学科試験の強い味方となっています。
② キャリコンスタディ(キャリスタ)
キャリコンスタディ公式サイトには、学科に必要な知識がまとまっているブログ記事が多数収録されています。
また、論述やロープレ対策についても、定期的に実施されており、キャリコンの資格を取得するために必要な学習をおこなうことが可能です。
ただし、無料で実施されているものについては、曜日や時間が固定となっているため、時間わ合わなければ参加することはできません。
しかし、キャリコンステディには、有料ではありますが自身の都合の良い時間帯に指導を受けることができる、個別レッスン制度をが設けられております。
キャリコンステディをうまく活用することによって、ご自身の生活リズムを確認しながら、無理なく試験対策が可能であることは確かでしょう。
【アナログ神器】体系的な理解と「辞書」としての活用
デジタルだけでも十分な学習が可能であることは事実です。
とはいえ、養成講習のテキストもまだまだ紙であるように、学習の「背骨」となるのは紙のテキストです。
紙教材は、書き込みなども自由にできるため、深い理解と、試験当日のお守りとして重要です。
その中でも、多くの受験生が使用する本といえば、
です。
試験問題の出題根拠となることが多いバイブルです。
キャリアコンサルタントを目指す方であれば、手にしておきたいところです。
ただし、最初から読み始める必要はありません。
過去問を解く中で、深く理解したい理論家(例:サビカスやホールなど)が出てきたときに該当ページを引く「事典」として使うのが最も効率的と言えるでしょう。
Amazonで木村 周, 下村 英雄のキャリアコンサルティング理論と実際 6訂版。アマゾンならポイント還元本が多数。木村…
メインの対策テキスト(SEIKA本、みん合本など)
そのほかにも、さまざまな参考書が店頭に並んでいます。
結論として、どの本もしっかり作られており、「これじゃなきゃダメ」という参考書はありません。
自分の直感(フォント、図解、色使い)で「これなら続けられる」と感じるものを選んで問題ありません。
それよりも重要であることは、選んだ1冊をしっかりと使いこなすことです。
浮気せず、一冊をボロボロになるまで読み込むことが重要です。
神器を使い倒す「3:7」の黄金比活用術
道具を揃えたら、次は「使い方」です。
効率を最大化する比率を覚えましょう。
① インプットとアウトプットのバランス
脳は「情報を入れた時」ではなく、「情報を思い出そうとした時」に記憶を定着させます。
つまり、インプットよりもアウトプットの方が重要となります。
学習する際は、
- インプット(読む・聴く):3割
- アウトプット(解く・書く・説明する):7割
を意識してみてください。
テキストを1章読んだら、すぐにその範囲の過去問を解く。
このサイクルを繰り返すことが、合格への最短距離となります。
② 「公式」と「民間」のハイブリッド学習法
上記で紹介した公式サイトと民間サイトをうまく使い分けることも非常に重要となります。
各サイトを以下の通りに使い分けることで、効率の良い学習が可能となります。
- 過去問(公式)→出題範囲や傾向を知る。
- 厚労省HP(公式)→データを確認する。
- 民間ツール(みん合・キャリスタ)→要点を効率よく暗記する。
それぞれのサイトに良さがあります。
一つだけ使うのではなく、全てをバランスよく使うことで、効率の良い学習が可能となります。
まとめ:道具を揃えることは、自分への「合格の約束」
「神器」を絞り込み、それをボロボロになるまで使い込むプロセスは、一見すると地味で退屈に感じるかもしれません。
新しい教材に手を出したくなる誘惑もあるでしょう。
しかし、付箋だらけになった一冊のテキストは、試験当日のあなたにこう語りかけてくれます。
「あなたはこれだけやった。だから、大丈夫。」
道具を信じ、そして道具を使い込んできた自分を信じてください。
その先に、合格というゴールが必ず待っています。
明日から実践できる「小さな一歩」
明日、まずは自分が受験する団体の公式サイトへ行き、最新の過去問を1回分だけ「印刷」するか「デスクトップに保存」してください。
そして、机の上にある教材を「スタメンの3つ」(過去問・メインテキスト・みん合等)だけに絞り、それ以外は一度、本棚の奥に隠してしまいましょう。
視界をシンプルにすることが、あなたの集中力を極限まで高める第一歩になります。
あなたが笑顔で試験当日を迎えられるよう、心から応援しています!
