子ども成績が思うように伸びず、悩んでいる保護者の方も多いと思います。
そして、その伸びない理由を「集中力がないか」と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、お子様に集中力がないというのは、本当なのでしょうか。
今回は、“集中力”について、解説していきます。
うちの子どもに集中力がないは嘘?
勉強に集中できていない子どもを見ると、ついつい集中力がないと思ってしまいますよね。
ただ、残念ながら、そのほとんどが思い込みです。
お子様に集中力があるかどうかを、チェックする方法は簡単です。
どんなこと(スポーツ、ゲーム、砂遊びなど)でもよいので、その子に集中している時間があるかどうかを、チェックしてください。
もしあれば、お子様には集中力があると考えて間違いありません。
つまり、集中力はあるけど、その集中力を勉強に生かすことが、できていない状況ということです。
そして、この思い込みというのは非常に厄介です。
本当は集中力があるにも関わらず、保護者の方が「この子には集中力がない」と思い込んでいるせいで、お子様も「自分には集中力がない」と思い込んでしまいます。
つまり、思い込みは伝染してしまうのです。
勉強に集中する力を身につけるためには、まずはこの思い込みを断つことが、非常に重要になります。
思い込みを断つ具体的な方法
思い込みを断つことが重要と分かれば、あとはどのようにして、その思い込みをなくすかですよね。
しかし、解決方法はそこまで難しくありません。
「集中力がない」と思い込んでいると、集中力が低下するのであれば、「集中力はある」と思い込んでいれば、必然的に集中力は向上するはずです。
たしかに口で言うのは簡単では、いざやれと言われると難しかったりしますよね。
ここで、思い込みを断つ具体的な方法をお伝えしておきます。
それは
です。
一度でも成功すれば、それが自信となり次への成功につながります。
そして、それが結果的に集中力があるという自信につながっていきます。
とはいえ、成功体験をさせるといのも、なかなか難しいですよね。
成功体験をさせるポイントとしては、
です。
例えば、2つの例を比べてみてください。
・「数学を30分勉強する」
・「数学の問題を3問解けるようにする」
この2つを比べたときに、良い目標の立て方は
です。
30分勉強したところで、それが身になるかどうかは分かりません。
しかし、3問解けるようにするという目標であれば、確実にその3問は解けるようになるので、テストでも点数が取れるようになります。
結果的に点数が上がり、それが成功体験につながるのです。
集中力を高めるために、まずは具体的な数字を目標に使うようにしてみてください。
○○すれば誰でも集中力アップ
ここまでの説明で、集中力の高め方は、だいたいご理解いただけたのではないかと思います。
具体的な数字を使うことで、成功体験を積み重ねることが集中力を高めることは、間違いありません。
ただ、それとは別にもう一つ理解しておいた方が良いポイントがあります。
それは
です。
できます。
そもそも、人間の疲労感はどこからくるのか、分かりますか?
それは脳です。
脳が防衛本能から、体に「疲れている」という信号を送っているのです。
しかし、この信号も実は思い込みであることがほとんどで、肉体的な疲労度を測定すると、多くの場合は限界値には達していません。
つまり、この疲労感をコントロールすることができれば、集中力をさらに高めることができます。
勉強で言えば、例えば計算問題1000問解く、英語の単語を1000回書くなど、とにかく簡単には達成できないようなことを、無理矢理にでもやらせます。
この過酷な課題をクリアすることで、子どもにとっては、それがクリアできる一つの基準となります。
つまり、それより楽なことに関しては、疲労を感じにくくなるのです。
手軽に疲労をコントロールする方法
たしかに、全員が過酷な状況をクリアできるとは考えにくいですよね。
そういった場合は、まずは余計なことで疲労しないようにする準備をすると良いでしょう。
そのために重要なことは
・環境
・習慣
です。
それぞれ、解説していきます。
環境
人が思っている以上に疲労を蓄積しやすいのが、集中を始める直前と言われています。
つまり、一度集中状態を作れば、それを継続すれば疲労は蓄積されにくいはずなのです。
しかし、現在の子どもたちは、スマホという、いつでもどこでも集中をきらせてくる敵と常に戦いながら勉強をしています。
つまり、何も対策をしなければ、簡単に疲れてしまい、集中力がきれてしまうのです。
ですので、勉強を始める際には、スマホは目の見えない場所に置いてなどの対策をすることが重要です。
習慣
次に、疲れを感じやすいのは、物事を決めるときです。
いざ勉強をしようと思っても、「何をやろう?」と考え始めると、それだけで疲労を感じてしまい、結局ほとんど身になる勉強ができずに時間がだけが過ぎてしまう可能性が高いです。
その疲労を回避するためには、習慣化しておくことが重要です。
余計なことをして疲労をさせないために、工夫が大切であることを、ぜひ覚えておいてください。
今回の記事は、DaiGoさん著書『自分を操る超集中力』を参考に執筆しました。
その他の集中力の高め方を知りたい方は、こちらの本を読んでみてください。
まとめ
今回は、“集中力”について、解説していきました。
もう一度整理すると、
・集中力がない子どもはほとんどいない
・集中力を高めるためには、疲労のコントロールが大切である
・疲労のコントロールには環境の整備と習慣化が重要である
となります。
集中力を高める方法をぜひ実践し、子どもの学習力を高めていきましょう。