高校入試や大学入試の過去問って解いた方が良いの?プロが解説します

お母さん
塾の先生から過去問を買うように言われたんだけど、あれってやる意味あるの?過去問なんて同じ問題絶対でないのに・・・。

 

受験が本番に近づいてくると、塾や学校の先生から必ず

 

過去問をやるように

 

と言われますよね。

しかし、生徒や保護者の中には

 

同じ問題はでないのだから過去問をやる必要はない

 

と思っている方もいます。

 

たしかに、全く同じ問題がでないのは事実ですので、

気持ちは分かります。

では、実際のところやる必要はあるのでしょうか。

 

今回は、高校入試や大学入試の過去問の必要性や具体的な使用方法について、解説していきます。

 

高校入試や大学入試の過去問って解いた方が良いの?

では、さっそく結論から言います。

高校入試や大学入試の過去問は

 

解いた方が良い

 

です。

もっと言えば、過去問演習をしなければ、志望校へ合格できる可能性はグッと下がると言っても、過言ではありません。

その理由は、次の3つです。

 

・出題傾向が分かる

・合格へのプロセスが確認できる

・時間配分が分かる

 

それぞれ解説していきます。

出題傾向が分かる

入試問題は、学校ごとにバラバラです。

慶史
国立大学の場合、共通テストはありますが、2次試験はバラバラです。また、高校の公立入試であっても、都道府県ごとに問題は異なります。

 

もっと言えば、科目や難易度、記述式かマーク式かなど、異なる点が多々あります。

過去問を解いておけば、その学校がどのような問題を出題してくるのかが、ある程度分かります。

つまり、何をすれば合格に結びつくのかどうかが分かるので、よりスムーズな対策をおこなうことができます

 

これが、過去問を演習することの最大のメリットとなります。

合格へのプロセスが確認できる

過去問を解けば、出題傾向が分かるだけではなく、お子様の実力を確認することもできます。

簡単にいえば、今その学校の入試問題を解いたときに、何点とることができるのか、ということです。

お母さん
でも、その問題が解けたからといって、今年も同じ点数がとれるとは限らないんじゃないの?

 

もちろん、1回だけの点数で判断するのはよくないので、2~3年分は解いてください。

そうすれば、今の段階でどの程度点数がとれるのかが、分かります。

結果として、合格するためにどのくらい点数を上げればよいかが分かるので、その先の勉強の指針になります。

 

慶史
各学校の過去問題集には合格最低点数が記載されていることがほとんどなので、そちらを参考にして、どれくらい足りていないのかを確認してみてください。また、配点が不明な場合は、『そのテスト合計点数÷問題数』で単純に1問あたりの配点を決めてしまって、点数を計算してみてください。

時間配分が分かる

入試で意外と失敗しやすいのが、

 

時間配分

 

です。

そして、時間配分に失敗する原因のほとんどが、事前に問題形式を把握していなかったことです。

せっかく合格できるほどの学力を身につけたのであれば、そんなところで失敗はしたくないですよね。

 

過去問でテストの形式をある程度把握しておけば、そのようなもったいない不合格を避けることができます。

そういう点でも、過去問演習は必要不可欠と言うことができます。

 

慶史
ただし、まれに出題形式が変更されることがあります。特に指導要領が大幅に変更されている現在は、要注意です。変わる可能性があることは、頭の中に入れさせるようにしてください。

 

高校入試や大学入試の過去問はこう使え!具体的な利用方法

お母さん
過去問を解いた方がよい理由は分かったけど、具体的にどう活用すればいいの?

 

たしかに、過去問の正しい活用方法って、なかなか教えてもらえないので、イマイチ分からないという方が多いと思います。

そんな方のために、ここでは過去問の正しいやり方を説明していきます。

 

結論を言うと、過去問は最低でも

 

3回

 

解きます。

それぞれ、どのように解くかを、詳しく解説していきます。

過去問1回目

過去問1回目は、時間などは気にせずに、一通り問題を解くようにしてください。

 

ただし、分からない問題を無理に考える必要はありません。

というのも、私立の入試問題(特に大学)には、誰が解いてもほぼ解けないような問題もあります

そういった問題に時間を使うのは、結果的に無駄になります。

 

ですので、ある程度考えても分からないものは飛ばしてください。

慶史
このとき、記号問題などで、適当に選んで答えを書くようなことはしないでください。現状の実力を知ることが目的なので、分からないときは空白にしましょう。

 

そして、解き終わったら解答を確認し、答え合わせをします。

できなかった問題に関しては、問題に印をつけた上で解説や普段使っている参考書を確認し、解き方を確認してください

慶史
解説などを読んでも理解できない場合は、気にせずに、そのままにしておいてください。

 

これを、記載されている分だけ、全ておこなってください。

そうすれば、だいたいの傾向をつかむことができます。

過去問2回目

過去問2回目は、間違った問題の解き直しをおこないます。

1回目解いたときに印をつけた問題だけを、解き直しましょう。

慶史

1回目よりも問題数が減るとはいえ、一度は間違えた問題ばかりなので、楽ではないでしょう。なぜその解答に至るのか、過程(プロセス)を意識しながら、問題を解くようにしてください。

 

解き終わったら、解答を確認し、解けていないようであれば、解説や普段使っている参考書を利用して、解き方を確認してください。

慶史
このときも1回目と同様、分からない問題に関しては、そのままにしておいてOKです。ただし、学校や塾の先生に聞けるのであれば、解く必要があるかどうかを確認し、必要であればやり方を教わってもよいでしょう。

 

このとき再度間違えた問題に関しては、2個目のチェックをしておくとよいでしょう。

過去問3回目

過去問3回目は、最終チェックです。

時間を計って、本番通りに問題演習をしてください。

お母さん
3回目もやっていれば、できて当たり前なんじゃないのかしら?

 

もちろん、普通にやっていれば、3回目はかなりスムーズに解けるのではないかと思います。

しかし、それは問題ありません。

むしろ、「これくらいスムーズにできれば合格できる」という感覚を身につけてほしいです。

 

“病は気から”という言葉がありますが、受験も一緒で、自信を持って本番の試験に臨むことができた方が、確実に合格できる可能性は高くなります。

慶史
実際、根拠のない自信をもって入試に臨む生徒の方が、合格通知をもらってくるケースを過去に何度も見ています。逆に、マイナス思考の生徒は、安全校であったても残念な結果に終わるケースもあります。

 

過去問を利用して“自信をつけさせる”ことが、最も重要であると言っても過言ではありません。

同じ問題を繰り返し解かせることで、自信をつけさせましょう。

 

まとめ

今回は、高校入試や大学入試の過去問の必要性や具体的な使用方法について、解説していきました。

もう一度整理すると、

 

・過去問を解くことで、各学校の出題傾向をチェックすることができる

・過去問を解かずに、時間配分をミスして落ちる生徒が案外多い

・過去問演習で、受験に向けて自信を持たせることが大切である

 

となります。

過去問をしっかり利用することで、志望校への合格に確実に近づくことができます。

今回紹介した方法で、ぜひ過去問を有効活用してみてください。

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