・小学生が集団塾と個別指導塾を併用する必要があるのか
・小学生が集団塾と個別指導塾を併用するメリット
・小学生が集団塾と個別指導塾を併用するデメリット
新型コロナウィルスの流行により、公立と私立の教育格差が顕著になったことをきっかけに、年々熱を増している、中学受験。
自分の子どももぜひ私立の中学校に入塾させようと奮闘している保護者の方も多いはず。
そして、どうせ受験させるなら第一志望校へ合格させようと考えるのが普通ですよね。
とはいえ、中学受験熱が加速している現在は競争が激しい学校が多く、成績が伸び悩んでいる子どもの姿を見ると、不安を感じてしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。
そうなると、
「成績を伸ばすために集団塾と個別指導塾を併用させた方が良いのかでは」
と考える方もいらっしゃるでしょう。
では実際、併用することは効果的なのでしょうか。
今回は、小学生が集団塾と個別指導塾を併用する必要があるのかどうかと、そのメリット・で目リットについて、解説していきます。
小学生が集団塾と個別指導塾を併用する必要はある?
結論から言うと、小学生が集団塾と個別指導塾を併用する必要があるかどうかは、その子の状況によります。
つまり、はっきりと必要かどうか判断することはできません。
もちろん、それでは結論にはなりませんので、具体的にどのような状況の場合に集団塾と個別指導塾を併用した方が良いのかを、お伝えします。
集団塾と個別指導塾の併用した方がよいケースは次の3つです。
・集団の授業についていけない科目がある
・集団塾に途中から入塾した
・集団の宿題が一人でできない
それぞれ解説していきます。
集団の授業についていけない科目がある
集団塾の場合、テストの成績によってクラス分けがされるため、同じくらいの学力の生徒が集められていると思ってしまうと思います。
たしかに、生徒数が多ければ、学力ごとに細かくクラス分けしてもらえますが、生徒数が少ない場合は同じクラスでも、学力に差があるケースは結構多いです。
初めて塾講師をした大学一年の夏休みに悩んだ記憶がある。同じクラスでも上と下の学力差が激しくて、全員に向けた講義はできない。正社員の先生に相談したら「君は若いからそう言うので悩むけど、まあ気にしすぎず適当で良いよ」と。
— ゆかもち@椎茸 (@ykmcx) October 17, 2021
また、仮にクラス分けが細かくされていたとしても、そのクラス分けのほとんどは4科目(または2科目)の平均偏差値で見られます。
そうなると、科目によってはそのクラスの授業についていけないケースもあります。
こうなると、集団の授業だけでは得意科目は成績を伸ばすことができたとしても、苦手教科については維持どころか、どんどん下がってしまう可能性もあります。
このような場合は、個別指導塾で苦手教科について指導してもらう必要があります。
とはいえ、子どもは基本的に授業についていけないことを自分から話してくれません。
ですので、保護者の方はテストの結果を見て、授業についていけているのかどうか判断するしかありません。
基本的に科目ごとに偏差値がバラバラになってしまっていることが2回続くようであれば、授業についていけていない可能性があります。
そのような場合は、個別指導塾を併用することを早急に考えてください。
集団塾に途中から入塾した
集団塾の場合、年間のカリキュラムは決まっております。
つまり、入塾したタイミングによっては、すでに授業が終わってしまっている単元が出てきてしまいます。
学び漏れがある場合、そのせいで授業についていけなくなってしまう、という話はよくあります。
自分が子供のころ…
模擬試験を受けた流れで
小5の4月から
「東京○準」という集団塾に入塾…つるかめ算が理解できず
ずーっと深海魚でした…
授業が分からないって苦行…それを教訓に
息子は公文を経て新小4入塾。
娘は途中からなので個別塾に入塾させました。— Soraパパ@妹2023中学受験👧&兄2021早慶合格👦 (@Sorapapa2021) December 15, 2021
そうならないためにも、個別指導塾を利用して、集団塾ですでに終わってしまっている単元について、授業をしてもらいましょう。
集団の宿題が一人でできない
集団塾によっては、授業で学習した単元をしっかりと定着させるために、宿題についてかなりの量を出されるケースもあります。
とはいえ、宿題の内容についてはその日の授業で習った内容がほとんどなので、基本的にはこなすことは可能です。
つまり、宿題がやりきれないことが多いということは、集団の授業が理解できていない可能性が高いということです。
もちろんその可能性も考えることができますが、いずれにせよ宿題がやれていないことは問題です。
宿題をやれていない状況が続くようであれば、個別指導塾に宿題のフォローをお願いした方が良いでしょう。
親からすれば、宿題は自分でやるものと考えるのが普通ですし、宿題のフォローのためにお金を使うなんてもったいないと考える気持ちは分かります。
しかし、このまま宿題ができない状況が続くようであれば、成績は下がり続けます。
結果として、家庭内の空気も悪くなり、さらに学習する環境ではなくなり、最終的には受験を諦める状況になることもあります。
そうなる前に個別指導塾で宿題を見てもらい、宿題を一緒にやってもらうことをオススメします。
小学生が集団塾と個別指導塾を併用する3つのメリット
たしかに、集団塾と個別指導塾を併用したからといって、具体的にどのようなメリットがうまれるのかは分からないですよね。
ここからは、集団塾と個別指導塾を併用した場合のメリットについて、紹介していきます。
集団塾と個別指導塾を併用した場合のメリットは次の3つです。
・子どもの学習状況に合った授業をしてもらえる
・苦手科目の勉強時間を確保できる
・保護者の相談相手が増える
それぞれ解説していきます。
子どもの学習状況に合った授業をしてもらえる
個別指導塾の最大のメリットはお子様の状況に応じて授業をカスタマイズしてもらえるところです。
例えば算数が苦手な子であっても、その原因はそれぞれ違います。
個別指導塾であれば、その状況をしっかりとヒアリングしてくれた上で、適切なカリキュラムを組んでもらえます。
結果として、苦手科目であっても学習が進むようになり、点数アップにつながるケースが多いのです。
もちろん、すべての要望を叶えてくれるわけではありません。
個別指導塾といえども、できないこともあります。
とはいえ、しっかりとした個別指導塾であれば、相談内容に関しては必ず何かしらの対策を提示してくれます。
個別指導塾を併用することで、受験に関する多くの悩みが解決することは間違いありません。
苦手科目の勉強時間を確保できる
小学生であっても、苦手科目がある子は多いでしょう。
ただ小学生の場合、その原因の多くが学習時間の確保不足です。
個別指導塾へ苦手科目で通塾をすれば、少なくとも授業中はその科目を学習し続けることができます。
そしてさらに、宿題を出してもらうことで自宅でも苦手教科の学習時間を確保することができます。
このように、半ば強制的ではありますが、苦手教科の学習時間を確保することができるようになり、結果として苦手科目の克服につながるケースがあります。
苦手科目の克服のきっかけとして個別指導塾を利用するのは良い選択と言えます。
保護者の相談相手が増える
個別指導塾を併用することは実は保護者にとってもメリットがあります。
それは、相談する相手が増えることです。
一般的な集団塾の場合、生徒数も多いためご家庭一人あたりに先生が費やせる時間は短くなります。
とはいえ、中学受験を経験したことのない保護者であれば、相談したくなるケースはたくさんあるはずです。
そのときに気軽に相談できるのが個別指導塾です。
個別指導塾は集団に比べれば生徒数は少ないことが多いです。
つまり、その分相談できる時間を作ってもらえるケースが多くなります。
結果として、相談できる回数が増え、保護者の方の不安も解消されることが多いのです。
このように、個別指導塾を併用することで、子どもだけではなく保護者の方も救われるケースも多いのです。
小学生が集団塾と個別指導塾を併用する3つのデメリット
ここまで、集団塾と個別指導塾を併用することについて、良い面ばかりを紹介してきました。
とはいえ、もちろん併用にはデメリットも存在します。
集団塾と個別指導塾を併用するデメリットは次の3つです。
・費用がかかる
・集団の先生と意見が異なることがある
・子どもの負担になることがある
それぞれ解説していきます。
費用がかかる
集団塾と個別指導塾の併用でもっとも壁になるのは費用でしょう。
個別の場合は塾に通う回数を選ぶことができますが、それでも料金は集団以上になるケースが多いです。
つまり、併用すると塾代が倍以上になる可能性が高くなります。
中学受験の場合は、ただでさえ多くの塾代が必要になります。
ただでさえ、娘の塾代稼ぐのに必死で働いてるんですよ…💦
毎月10万近く払って、夏期講習代払って…💦
なのに急に、9月から始まる特別講座毎週日曜やるからって12万請求されても困るんです😭
ここまでしてする中学受験って、ほんとに数年後にはやって良かったと思えるのかな😰
娘の希望なんですが…
→— non (@nonnon616) August 1, 2021
その2倍となると、一般的な家庭であれば崩壊するような金額が必要になってくれることがあります。
集団塾と個別指導塾を併用するのであれば、それだけの費用をかける必要があるのか、考えた上で、通塾を決めてください。
集団の先生と意見が異なることがある
集団塾と個別指導塾を併用し始めると、それぞれの担当する先生と話をする機会が出てくると思います。
メリットのところでお伝えしたとおり、保護者の方にとって相談できる場所が増えること自体はいいことです。
しかし、注意が必要なところもあります。
それは、集団と個別の先生で、意見がことなる場合があるということです。
もちろん、塾の先生である以上、プロとして正しいアドバイスをしてくれることは間違いありません。
しかしそのアドバイスが必ずしもその子に合っているものであるとは限りません。
個別の場合、その子の様子などを日頃からよく見てくれているケースが多いので、一般的な意見と異なるアドバイスをされるケースもあります。
結果として、集団の先生と異なるアドバイスをされてしまい、子どもの混乱を招く可能性もありえます。
特定の科目の成績が伸びずに個別指導塾を併用する場合には、集団指導とは別の学習方法を提示されるケースがあることを頭に入れた上で相談に行くようにしてください。
子どもの負担になることがある
当たり前と言えば当たり前なのですが、集団塾と個別指導塾を併用するということは、それだけ子どもが塾に通う時間が増えることになります。
そうなると当然ながら、子どもの負担は増えます。
特に、個別指導塾を併用することを保護者の方が一方的に決めた場合は要注意。
子どもからしてみれば、遊ぶ時間を削ってまで受験勉強を頑張っているのにもかかわらず、さらに塾の時間を増やされれば、負担だと感じてしまう可能性が高まります。
そうなると、子どものやる気を削ぐ形となり、成績がどんどん下がってしまうなんてことも・・・。
保護者の方は、集団塾と個別指導塾を併用するのことは子どもにとっては負担と感じる可能性があることを十分に理解し、親の一方的な意見で併用を判断しないようにしてください。
まとめ
今回は、小学生が集団塾と個別指導塾を併用する必要があるのかどうかと、そのメリット・で目リットについて、解説していきました。
まとめると、
・子どもが集団塾の授業についていけていないと感じた場合は、個別指導塾を併用する必要がある
・集団塾と個別指導塾の併用は子どもだけではなく、保護者にとってもメリットがある
・集団塾と個別指導塾の併用は親の独断のみで決めてはいけない
となります。
今回の記事で、第一志望校の合格へ向けて、自分の子どもには併用が必要であると判断されたのであれば、まずはぜひ個別志度塾の先生へ相談してみてください。