最近の個別指導塾は、成績保証がある塾が多いわよね。親としては、高いお金を払うわけだからそっちの方がうれしいわ。
最近は、各地に多くの学習塾があり、子どもをどの塾に入れればよいのか、迷ってしまうことも多いですよね。
そんな中、個別指導塾を中心に、成績保証制度を導入するところも、増えてきました。
“成績保証＝通えば成績が上がる”ということになるので、学費を払う親とすれば、これほどうれしい制度はないですよね。
そうなると当然、保証のある塾へ行かせたくなるでしょう。
しかし、本当に成績保証のない塾に行かせるより、成績保証のある塾に行かせた方が、良いのでしょうか？
今回は、成績保証制度のある個別指導塾に行かせるべきかどうかについて、解説していきます。
目次
個別指導塾は成績保証制度のあるところを選ぶべし?
保護者の方からみれば、成績保証制度は、とても魅力的に感じると思いますが、やはりそういった制度があるところを選んだ方が良いのでしょうか？
結論から言うと、
成績保証制度がある個別指導塾を選ぶ必要はない
です。
理由は次の3点です。
・規定が厳しい
・定期テストありきの授業になりやすい
・科目が決まっていることが多い
それぞれ解説していきます。
条件が厳しい
成績保証といっても、多くの個別指導塾で存在するのが、条件です。
例えば、成績保証制度を初めて導入した個別指導塾である森塾には、次のような条件があります。
・１０分以上の遅刻、欠席、宿題忘れが、対象授業日数の１/４以下であること。
・春期講習や夏期講習には毎回対象科目で、提案通りに参加していること。
・中学１年の冬期講習以降に入塾した方
・中学生のみが対象
・英語は含まれない
いかがでしょうか？
かなり条件が多いのが分かりますよね。
これらを全部守って、初めて成績が保証されるわけです。
他塾であっても、成績保証制度を導入している、ほとんどの個別指導塾が、細かい条件を設けていると思って良いでしょう。
定期テストありきの授業になりやすい
成績保証と言うのは、多くの場合は、学校で実施される定期テストに対して、設定されます。
となると、当然ながら塾側は定期テスト対策を中心に取り組むようになります。
しかし学習塾に通う目的とは、本当に学校を定期テストの点数を上げることなのでしょうか？
そもそも定期テストで点数を取りたい理由は、内申点を上げたいからだと思います。
そして、内申点を上げたい理由は、
受験で有利になるから
だと思います。
とはいえ、入試は内申点だけでは合格できず、当日のテストで一定の点数をとる必要があります。
残念ながら、入試問題は定期テスト対策のみで、点数がとれるようなものでは、ありません。
成績保証のある個別指導塾の多くは、この入試対策が弱いのです。
結果として、志望校に合格できない可能性が高くなってしまいます。
ただし、高校によっては内申点を重視するところもあり、そういった学校への合格はしやすくなるでしょう。とはいえ、多くの学校は、当日のテスト結果を重視する傾向にあります。
科目が決まっていることが多い
成績保証制度は、全ての科目につくのかと言うと、必ずしもそうではありません。
例えば、先ほど紹介した森塾の条件では、“英語は含まない”となっています。
しかし、個別指導塾に通う場合、多くの方が英語や数学で利用されるのではないかと思います。
その主要科目の一つである英語は、成績保証がつかないのです。
それもそのはず、英語という科目は、テスト範囲をどんなに学習しても、全学年の内容（特に1年生）の知識がないと、点数を伸ばすことはほぼできません。
そのような教科に成績保証をつけること自体が難しいことなのです。
逆に言えば、既に学習した部分がしっかりと身についていれば、これだけ伸ばしやすい教科は他にありません。英語の成績保証がついている場合は、他の条件がついている場合も考えられます。
そうなのね・・・。でも、それを言ったら国語も短期間で伸びる教科ではないわよね。どうして成績保証がつけられるの？
たしかに、国語も短期間で伸びる教科ではありません。
しかし、国語は日本語ですので、最低限の知識は身についている場合がほとんどです。
また、定期テストでは、漢字が多めに出題されますし、1度読んだ文章から問題が出題されるため、短期間で詰め込めば、十分得点することが、可能です。
よく、定期テストの点数が良いから、という理由で国語ができると思っている子がいますが、実はこれは間違いです。定期テストでは、本当の意味での国語力を試すことはできません。入試問題になった途端、全く解けないということは、よくありますので、勘違いしないように、してください。
成績保証のない個別指導塾では成績が上がらない？
そもそも成績保証のない個別指導塾では、成績が上がらないことが多いのでしょうか？
成績保証のない個別指導塾の最大手といえば、明光義塾だと思います。
そこに実際に通っていた生徒の中には、成績が下がったという人もいます。
明光行って成績上がんないどころか下がったから明光のCM流れる度ママに見られる
— 🥦チーズ世界観🥦 (@nagi_rock0124) January 27, 2019
塾ナビの評価を見ても、残念ながら、成績ダウンの声が、いくつか見られました。
それに対して、成績保証のある、トライ個別指導塾では、やはり成績アップの声が目立ちます。
トライさん！
うちが通ってたけどほんと良かったよ！
結構成績上がったし！— ︎︎︎︎︎🐻さら︎︎🐻 (@Haru_Kento0815) May 11, 2019
塾ナビの評価を見ても、成績アップや変わらなかったが多く、ダウンはあまり見られませんでした。
やっぱり、成績保証がないと、下がる可能性があるのね。
その通りで、成績保証がない塾は、成績が下がる可能性があるのは、たしかです。
ですので、定期テストの点数を確実に伸ばしてほしいと考えるのであれば、成績保証のある個別指導塾を選ぶのが良いと思います。
ただし、成績保証がない個別指導塾では成績が上がらないかと言うと、そんなことはありません。
もし、本当に成績が上がらないのであれば、成績保証のない塾は、今頃全て潰れてしまっているでしょう。
実際にはそんなことはないので、保証がなくても、成績アップを実感している人は、たくさんいると考えて問題ありません。
また、成績保証制度のない個別指導塾の場合は、定期テストだけではなく、入試問題についても、しっかりと面倒を見てくれます。
定期テストの点数だけではなく、偏差値もアップさせたいと考えているのであれば、成績保証のある個別指導塾では、満足できない可能性があります。
ですので、成績保証のない個別指導塾を選んだ方が良いでしょう。
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成績保証のある学習塾を選ぶかどうかは好みの問題
成績保証の有無が、成績アップには関係ないのは分かったけど、それでも親としてはついている方が安心しちゃうわね。
プロの見解としては、成績アップの有無で学習塾を選ぶ必要はない、と思っています。
しかし、それでも成績保証がある塾に行かせたいと考える、保護者の方が多いのは事実でしょう。
私自身、成績保証の制度を否定するつもりはありません。
保証があれば、それだけ学習塾も親身になって指導してくれるでしょうし、定期テストにおいては効果が出やすいのは事実です。
なので、成績保証制度のある学習塾の方が良い、と思われるのであれば、そういった個別指導塾を選べば良いと思います。
ただし、成績保証があるからといって、安心してはいけません。
先ほども述べたとおり、成績保証制度は条件を満たさなければ、適応されません。
例えば、お子様がその塾があまり好きではなく、授業に遅刻するようなことが多くなると、成績保証の適応外になる可能性は十分にあります。
大切なのは、その学習塾で、お子様が勉強を頑張ることができるかどうかです。
そして、その基準となるのが“教室長”です。
成績保証のある学習塾でも、やる気のない教室長が存在するのは事実です。
そういった教室長はお金でしか、物事を考えないので、子どもの気持ちは一切無視して、点数を取らせることだけを考えます。
どんな学習塾に通うとしても、その教室の責任者がどんな人なのかは、必ずチェックするようにしてください。
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まとめ
今回は、成績保証制度のある個別指導塾に行かせるべきかどうかについて、解説していきました。
もう一度整理すると、
・成績保証制度のある学習塾は、定期テストの点数を上げることができる。
・成績保証制度のある学習塾は、入試対策には弱いことが多い。
・成績保証制度のある学習塾の方が、総合的には成績が上がりやすい、ということはない。
となります。
成績保証制度は保護者にとっては嬉しい制度ですが、それだけで塾を選んでしまうと、失敗してしまう可能性もあります。
大事な塾選び、制度だけにだまされることなく、お子様がやる気になれる塾を選ぶようにしてください。