「勉強しなさい!」は逆効果?子どもの学力を高める効果的な方法

お母さん
うちの子全然勉強しなくて。こないだも「勉強しなさい!」って言ったら、反論してきて、大喧嘩だったわ。私もいい加減、叱るのも嫌になってきたわ。
子どもが遊んでばかりいると、親としては心配になってしまいますよね。
そして、つい「勉強しなさい!」と言ってしまうことも、多いのではないでしょうか。
慶史
言いたくなる気持ちは分かるのですが、実は「勉強しなさい!」と言われると、かなりの確率で子どもは余計に勉強しなくなります。つまり、逆効果なのです。
では、どのようにすれば、子ども学力を高めることができるのでしょうか。
今回は、子どもの学力の、正しい高め方について、解説していきます。

「勉強しなさい!」は逆効果?

さて、冒頭でも述べたとおり、

 

勉強しなさい

 

と言われて、素直に勉強するような子は基本的にはいません。

それどころか、統計上は、勉強しなさいと言われているこの方が、1日あたりの平均学習時間が5分程度短くなる傾向すらあると言われています。

お母さん
怒ってもまったく意味がないのね・・・。

 

例えば大人であっても、命令されるとやりたくないことは、たくさんあるのではないかと思います。

大人でも嫌なことを、子どもがやるわけはないですよね。

ですので、仮に勉強している様子が見られなかったとしても、「勉強しなさい!」と子どもに言うのは、やめた方が良いです。

どうすればやる気を出させることができるのか

とはいえ、そのまま勉強をしない状態が続くのは、困りますよね。

では、どのようにして勉強をやらせればよいのでしょうか。

 

結論は、

 

ごほうびを与える

 

です。

ごほうびは何でも良いのですが(子どもが欲しがるもの)、一番分かりやすいのはお金です。

お母さん
ごほうびにお金をあげるのは、抵抗があるわ。

 

たしかに、お金を与えるとうことに対して、抵抗を感じる人もいるでしょう。

しかし、大人が仕事を頑張れる理由を考えてみてください。

 

もちろん、様々な理由があるとは思いますが、一番多いのは「結果を出せばお金がたくさんもらえるから」ではないでしょうか?

逆に言えば、大人であっても、お金がもらえなければ、頑張らない人の方が多いのではないかと思います。

つまり、お金で動くことは、決して悪いことではないのです。

 

他に適切なごほうびがないのであれば、お金を与えてください。

ごほうびの与え方に注意

ただし、気をつけなければならないことが、一つあります。

ごほうびは、結果に対してではなく、努力に対して与えるようにしてください

 

例えば、「テストで80点以上とったらごほうびをあげる」ではなく、「1週間でワークを10ページ以上やったらごほうびをあげる」という設定をする、ということです。

なぜ努力にごぼうびを与えた方が良いかというと、子どもにとって、努力の仕方が具体的になるからです。

 

結果に対するごほうびも、もちろん子どものやる気を高める効果はあります。

しかし、勉強の仕方が分からない子が、結果を求めたとして、正しい勉強ができず、結果として点数が伸びない可能性があります。

そうなると、「頑張っても俺(私)はダメなんだ・・・。」と悲観的になってしまい、さらに勉強をしなくなる可能性があるのです。

慶史
一度正しい勉強方法を、教えてあげることで、その先の学習にもつながるということです。親としては結果を求めたくなる気持ちは分かりますが、まずは努力を認めてあげる工夫を、してみてください。

 

「将来のために」と言われても子どもは勉強しない

勉強しない子どもに向かって、ついつい言ってしまう言葉の中には、

 

将来のために今頑張りなさい

 

といったものも、あるのではないでしょうか。

しかし、この言葉も子どものやる気を引き起こす可能性は、ほぼありません。

 

というのも、人はすぐに得られる満足を大切にする傾向があります。

 

勉強しない子どもたちの中にも、将来の夢のために勉強しなければならないと、頭では理解している子がたくさんいます。

しかし、実際の行動に移すことはできない。

それは、目先に楽しいことが、たくさんあるからなのです。

 

昔は、子どもが楽しめるものって少なかったと思います。

しかし、今ではスマートフォンなどの機器が発達し、子どもであっても24時間楽しめる環境が揃っていると言えます。

楽しいことが目の前にあれば、ついついそれを優先してしまうことは、自然の行動です。

 

つまり、「将来のために頑張りなさい」は、理解はできても、決して行動には移らない言葉なのです。

慶史
将来のために勉強させたいのであれば、「勉強しなさい」と言うのではなく、子どもと一緒に将来について、具体的にアドバイスしてあげることが大切です。子どもがやりたいと思っていることについて、親として調べられることは調べ、しっかりと伝えてあげてください。子どもに具体的な道筋を示してあげることで、勉強意欲につながる可能性があります。

 

褒めるのは結果ではなく努力

先ほど、ごほうびは結果ではなく努力に与えた方が良い、と説明しましたが、褒めるという行為に関しても、同じことが言えます。

子どもですから、褒められたらやる気を出す子も多いのではないかと、思います。

褒めること自体は全く問題ありません。

 

しかし、褒めるときには

 

結果ではなく努力を褒める

 

ようにしてください。

つまり、「テストで90点とって偉いね」ではなく、「約束したワーク、ちゃんとやりきって偉いね」と褒めた方が良い、ということです。

 

なぜかというと、結果を褒められると、それ以上成長しなくなる可能性が高いからです。

子どもは、心のどこかで「これくらい点数とっておけば褒められるんだな」という気持ちが生まれます。

そうなると、いつしか子どもは、その点数を目標に努力をするように、なってしまうのです。

つまり、向上心がなくなってしまうので、点数が伸びにくくなってしまうので。

 

さらに、もっと良くないのは、過大評価です。

 

例えば、いつも20点だった子が、50点をとった場合に「良い点数だね」と言うかもしれません。

しかし、実際の50点は決して良い点数とは言えませんよね。

それでも子どもは、褒められたことを理由に、その点数でいいんだと思い、満足してしまいます。

 

この場合、現状維持どころから、点数が下がっていく可能性もあります。

50点ということは、勉強の仕方が確実に身についておらず、運良く勉強したところが出た可能性が高いからです。

 

ですので、50点をとった子を褒めたいのであれば

 

努力をしたから、前より点数が上がったんだね

 

と、努力したことを、しっかりと認めてあげるように声をかけてください。

決して、点数は褒めないようにしましょう。

 

本代はケチらない方が良い

勉強を得意にするためには、読書が良いと言われています。

たしかに、勉強が得意な子ほど、読書をしている割合が高いのは、事実です。

 

しかし、残念ながら読書をしたからといって、成績が上がるという科学的根拠はありません

お母さん
あら、そうなのね。じゃあ別に読書なんてさせなくてもいいのかしら。

 

いえ、読書は積極的にさせてください。

たしかに、読書をすれば成績が上がるという根拠はないかもしれません。

 

しかし、読書をしている子どもの方が成績が上がっているのは事実ですし、仮に成績が上がらなかったとしても、本を通して、多くの知識を得ることができます。

つまり、読書をすることで子どもの可能性が広がることは、間違いありません

子どもが読みたいと言ってきた本に関しては、積極的に読ませてあげてください。

 

慶史
読書というと、難しい本を読ませた方が良いと考える方もいますが、そんなことはありません。読みやすい本で、ためになるものも、たくさんあります。まずは読むという行為が大切です。ジャンルを否定することなく、読ませるようにしてください。

 

なお、この記事は『「学力」の経済学』を参考に、作成しております。

その他にも、教育に関する様々な情報がありますので、気になる方は、是非読んでみてください。


「学力」の経済学 

 

漫画版もあります。


まんがでわかる「学力」の経済学 

 

まとめ

今回は、子どもの学力の、正しい高め方について、解説していきました。

もう一度整理すると、

 

・「勉強しなさい!」は言っても効果ない。

・勉強させたいのであれば、ごほうびを与えるのが一番早い。ただし、与え方に注意。

・人間は長期的な目標に向けて、努力を続けるのは苦手。

・褒めるのであれば、結果ではなく、努力を。

 

となります。

子どもが立派に成長することは、親であれば誰もが願うことです。

子どもの幸せな未来のために、正しい勉強のさせ方を考えてみてください。

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