中学生や高校生くらいになると、子どもとのコミュニケーションに苦労する保護者も増えてくると思います。
とはいえ、コミュニケーションを取れない理由を、“思春期だから”の一言で片付けていませんか?
子どもが話をしてくれない原因は、他にもある可能性が高いです。
今回は、子どもとコミュニケーションがとれなく理由とその改善方法について、解説していきます。
そもそもコミュニケーションがとれなくなる理由は?
中学生くらいになると、多くのお子様が思春期を迎え、大人とコミュニケーションを取ることを拒否し始めるのもは事実です。
実際、子どもとの会話に悩んでいる家庭が多いことが、次のデータから分かります。
引用:ソフトブレーン・フィールド株式会社 RSS2 Feed
データだけをみると、中学生や高校生のお子様とコミュニケーションがとれなくなるのは、ある意味普通のことであると考えることができます。
しかし、冒頭でも述べた通り、その原因を“思春期だから”で片付けるのは危険です。
その他にも、次のような要因を考えることができます。
・親子で一緒にいる時間が少ない
・しつこく言われることを苦痛に感じている
・否定されることを苦痛に感じている
それぞれ解説していきます。
親子で一緒にいる時間が少ない
中学生になると、多くの子が部活動に加入します。
さらに、保護者の方も今後の学費のことも考えて、共働きになることが多いでしょう。
そうなると、お互い家にいる時間が減ってしまうので、必然的に話す機会も減ってしまいます。
つまり、意識的に話す機会を作ろうとしないと、コミュニケーションが減るのは当然のことなのです。
コミュニケーションをとる時間を、意識的に作ることが大切です。
しつこく言われることを苦痛に感じている
保護者の中には、ついつい「勉強しなさい」と口出ししてしまう方も、いるのではないでしょうか。
もちろん、状況によっては保護者として、言ってあげる必要があるかもしれません。
ただ、それを何度も言ってしまうと、子どもの方もだんだん、「また言われた・・・」となって、保護者の方を避けようとするかもしれません。
もしも、「勉強しなさい」を何度も言わなければいけない状況であるならば、まずはその言葉を減らす必要があるでしょう。
否定されることを苦痛に感じている
例えば、子どもが「YouTuberになりたい」と言ってきたときに、どんな反応をするでしょうか?
実際、保護者の方からすれば、“YouTuber”を職業と考えるのは難しいですよね。
ですので、否定したくなる気持ちは分かります。
しかし、子どもからしてみれば、正直にやりたいことを言ったのに、否定されてしまったら、本当のことは言わない方が良いと思ってしまうでしょう。
結果として、子どもはあまり話をしないように、なってしまうのです。
もしも、否定することが多いと思うのであれば、しないように気をつける必要があるでしょう。
親子のコミュニケーションが良好になる!100%得する話し方を実践
もちろん、上記で説明したことについて気をつけていただければ、それだけで良好なコミュニケーションがとれるようになるでしょう。
しかし、ここではワンランク上のコミュニケーション術を紹介していきます。
ワンランク上とはいっても、決して難しいことはなく、今日から誰でも実行できます。
具体的な方法を簡単にまとめると、次の通りです。
・話を聞く
・褒める
・質問する
それぞれ解説していきます。
話を聞く
大人、子どもに関係なく、人間は話を聞いてくれる人には好意を持ちやすいです。
ですので、結論として話を聞くようにするだけで、コミュニケーションは良好になります。
もちろん、普段からちゃんと聞いている方も多いと思います。
しかし、どんなに聞いていたとして、子どもにそう思ってもらえなければ、意味がありません。
ポイントは、
です。
例えば、相づちを打つことは非常に有効的な手段です。
他にも、「は・ひ・ふ・へ・ほの法則」や「オウムリターンの法則」を利用するのが効果的です。
「は・ひ・ふ・へ・ほの法則」は、相手の話したことに対して反応するときに、冒頭に「へぇぇぇ!」とか「ほぉぉぉ!」などといった言葉を、大げさなくらいに入れることです。
「オウムリターンの法則」は、相手が話したことと同じことを、オウムのように繰り返すという意味です。
こういった工夫をしてあげることで、子どもは話を聞いてくれていると感じ、積極的に話をしてくれるようになるでしょう。
褒める
当然と言えば当然ですが、褒められて嫌な人はいないでしょう。
しかし、親子になるとなかなか褒める機会がなくなってくるのでは、ないでしょうか。
中学生や高校生になると、親に褒められることを目的に行動するような子は減ってくるので、褒めることが見つからないということは、よくあるのかもしれません。
しかし、それでも褒めてあげてください。
具体的には、プラスのバイアスをかけて、子どもを見ることで、自分の子どもの良いところを、全力で探してください。
たしかに、「褒めると調子に乗るのでは?」と思ってしまう方が多いかもしれません。
しかし、大丈夫です。
人は褒めてくれる人の前では、もっと頑張ろうと思います。
それは親子関係であっても有効ですので、褒めてあげることでコミュニケーションが円滑になるだけではなく、子どものやる気まで高めることができるかもしれません。
つまり、“褒める”という行為は、一石二鳥ということです。
質問する
最後にポイントとなるのは、“質問する”ことです。
もちろん、この記事を読んでいる方は、コミュニケーションが取れていないことに悩んでいる人がほとんどでしょうから、当然質問なんかしても、答えてもらえないと思っちゃいますよね。
しかし、最初はそれでも問題ありません。
質問することの目的は、
ということを、伝えることです。
あまり反応がなかったとしても、質問を続けることで興味があることを伝えてあげてください。
そうすれば、いずれ心を開いてもらえるます。
質問内容に関しては、基本的に何でも良いと思いますが、なるべく答えやすい質問をするようにしてください。
例えば、
「最近学校どう?」
これでは、ちょっと答えにくいですね。
この場合、
「最近は、寝坊することなく学校ちゃんといけて偉いね。学校楽しいんだね。」
こうすれば、「うん」だけでも答えることができますし、もっと具体的に話をしてもらえるかもしれません。
このように、子どもが答えやすい質問をしてあげることも、コミュニケーションを円滑にするための工夫の一つです。
ぜひ積極的に、答えやすい質問をしてみてください。
今回の内容は、新井慶一先生の著書『100%得する話し方』を元にまとめさせていただきました。
その他、得するコミュニケーションが気になる方は、こちらの著書も参考にしてみてください。
まとめ
今回は、子どもとコミュニケーションがとれなく理由とその改善方法について、解説していきました。
まとめると、
・親子のコミュニケーションがうまくいかない理由は多々あるので、まずはそれらの改善を考えることが必要
・親子のコミュニケーションを円滑にするために、まずは子どもの話を聞くことが大切である
・質問をしてあげることで、子どもが話せる環境を作ってあげる
となります。
親子のコミュニケーションは思春期の子どもにとって、非常に重要です。
今回の記事を参考に、ぜひ積極的なコミュニケーションを心がけてください。